人事制度は会社経営の根幹に関わるものです。どのような会社でも人事制度という文言を使用しているかは別にして、評価の仕組みや賃金決定の仕組みを持っているはずです。
これまで多くの会社の人事制度構築に関わってきましたが、中には折角制度を構築したにも関わらず失敗するケースがあります。その場合常に同じパターンに陥っていることに気づきました。大別すると以下の3パターンに集約されます。
失敗パターン①社長がルールを無視する
人事制度というルールを作ったにも関わらず、そのルールを社長自らが無視してしまうケースです。例を挙げると、評価3ならば昇給5,000円と賃金テーブルで定められているのに、「今回はかなり頑張ったから10,000円昇給させる」といった具合です。「俺の会社だから、人事制度を作っても俺がルールブックだ」は通用しません。そうしたいなら、社長の権限が強い人事制度を作らなければなりません。
失敗パターン②管理職の統制が取れていない
組織で評価していく上でのキーマンは実際の評価を行う管理職です。その管理職が自己流の評価をしていては、人事制度が崩壊します。このような事象に陥った時「当社の管理職はマネジメントスキルが低い」という言葉をよく耳にします。
しかし原因は管理職にあるのではなく、人事制度を運用する社長や人事部に問題があるケースが多いのが現状です。責任を持って人事制度運用をコントロールする人間が必要なのです。
失敗パターン③運用フローを簡略化してしまう
「大企業のようなガチガチの人事制度を作っても運用できない。緩い人事制度のほうが運用しやすい」という声をよく聞きます。私も基本的に同意しますが、全て緩く作ってしまっては、人事制度が全く機能しなくなります。運用のフロー部分は5W1Hで細かく規定しておかないと、デタラメな運用や特例が続発し人事制度自体が崩壊することになります。
人事制度は設計することが目標ではありません。運用をイメージして設計しなければなりませんね。また、運用するからには、社長以下全員の協力が必要です。
